優秀賞
Resonance-369
山田胡桃
天才発明家ニコラ・テスラの偉業だけでなく、彼の内側に拡がる世界に焦点を当てた36点のポスターを制作しました。ここでは19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したテスラが発明家としての道を歩む前、どのように世界を見て、感じていたのかに迫ります。
特に、テスラが強くこだわった3という数字に着目し、その数から実際にポスターを36点制作しました。彼が提唱した「369の法則」では、9は宇宙を象徴するとされており、 3+6=9という形で、ポスター全体が9(=宇宙)を表します。
また、ポスターに日本語のテキストは記載されていませんが、特設ペ ー ジ(QRコー ド)からポスターを読み込むことで翻訳されたテスラの言葉が浮かび上がります。彼の理論や哲学が、今も時間を超えて共鳴し続けていることから、作品タイトルは共振や共嗚を意味する「Resonance」としました。
特に、テスラが強くこだわった3という数字に着目し、その数から実際にポスターを36点制作しました。彼が提唱した「369の法則」では、9は宇宙を象徴するとされており、 3+6=9という形で、ポスター全体が9(=宇宙)を表します。
また、ポスターに日本語のテキストは記載されていませんが、特設ペ ー ジ(QRコー ド)からポスターを読み込むことで翻訳されたテスラの言葉が浮かび上がります。彼の理論や哲学が、今も時間を超えて共鳴し続けていることから、作品タイトルは共振や共嗚を意味する「Resonance」としました。
Kondo Seminar
ニコラ・テスラ(1856–1943)は、交流電気方式の発明で知られる天才科学者であり、その研究には謎に包まれた部分もあり、多くのクリエイターにインスピレーションを与えてきた。山田さんは、特に宇宙の数字を表すとされる「369の法則」に関心を持ち、それをきっかけに若き日のテスラの言葉に出会い、この思想を36枚のポスターとしてビジュアル化することに挑戦した。この試みは、期せずしてZ世代の起点とされる1996年頃のグリッチやデジタル・グランジのデザインを、現代のテクノロジーで再解釈するという、興味深く時代性のあるプロジェクトとなった。さらに、言葉そのものが紙の上から解放され、スマートフォンをかざすことでのみデバイス上に現れるという、デジタル時代ならではの新たな体験を創出している。
近藤一弥 教授 評


