THE GRAPHIC DESIGN
FINAL EXHIBITION
2024

日常的に開け閉めをするその向こうに、現実とはかけ離れた世界が広がっていたら――。そんな妄想をイラストにしてビジュアルブックを制作しました。
ページ構成は、まず開けるきっかけとなる短い文章で始まり、続いて現実世界の扉を示すイラスト、そして見開きいっぱいに広がる妄想の世界のイラストと続きます。特に、妄想の世界のイラストは横長の大きなサイズにすることで、読者がその世界に没入できるように工夫しました。また、本を開く動作が扉を開ける動作と重なるように、両観音開きで製本しました。開ける場所と、その先に広がる世界に、見る人が共感できるような関連性を持たせました。例えば、クローゼットの扉を開けると、そこは満員電車の中だったり、お風呂場のカーテンを開くと、辺り一面に熱帯雨林が広がっていたりします。
現実と妄想の世界のギャップを遊び心あふれるイラストで表現することで、読者の想像力を刺激し、日常から少しだけ離れて、ワクワクするような体験を提供したいと考えています。