GIFT 教員コメント
May 21, 2009
「GIFT 最終プレゼンテーション」 教員コメント 大竹先生、坂東先生分です。
05班 『ふっとほっと』
- バリエーションはあるが、半径5メートル以内での思考。ギフトとは離れる。冊子のイラストとてもよい。(大竹)
- 現状のポストイットの応用系だが、イラストのポップさが「やわらかいコミニュケーション」を促していて好印象。照れ隠しの緩衝剤として「ふっとほっと」が機能していた。(坂東)
07班 『もぐもくん』
- 内輪ウケで終わっている。エコとかいいながら、日本中にまた変なものが増えるのは矛盾。(大竹)
- もぐもくんのビジュアルは誰が見ても「バッド・デザイン」。単なるネタに走り過ぎましたね。パブリックな目的なだけに、趣味性とは相容れなかった。違う課題だと、ぎりぎりオーケーか?やはり駄目なのか?よく反省してみて下さい。(坂東)
- 発想がお友達感覚。『お菓子→おいしい→みんな好き』的な発想は、あまりに浅い。(大竹)
- 企業と組んでお菓子のパッケージをオープンソースにするところは評価できますが、ポイ捨てされてしまう危険性も孕んでいます。(坂東)
11班 『小さな幸せprj.』
- 『モノ』から離れての発想に好感。しかし、世の中は善人ばかりという前提が不安。(大竹)
- パッと見たビジュアルには期待があったのですが、文字が読みづらく葉っぱとの関連性も直感的でないところがやや弱かった。エピソードがすんなりと頭に入らなかった点も残念。でも改善すれば良くなりそうです。(坂東)
13班 『Outside gift』
- デザイン優等生の落とし穴にはまっている。世の中、世界を見よう! はがきセットはとてもよいが、改行の位置、丁寧に!(大竹)
- プレゼンテーションは上手でした、、が、根本的な問題として、照準が演し物(だしもの)で終わった印象。実際の運用までのイメージがリアルに想像できなかった。亀とか出てくると、もうネタ合戦という感じになってしまいます。ただ、箱をギフトのメインにしたところが、コロンブスの卵的でユニークでした。(坂東)
18班 『白い風船』
- 発表はおもしろかったが、あそこからもっと突っ込めた。プレゼントの一番のポイントは開封の瞬間だろうか。(大竹)
- 変化球系でしたね。肝心の匂いそのものに、もっとバリエーションがあったり、事前にリクエストできるシステムがあったりしたら、もうすこし双方向コミュニケーションとしての広がりも出たのかもしれません。(坂東)
23班 『トロイメライ』
- 優しさは評価できるが、デザインとしては完成度が低い。(大竹)
- 素直でストレートな動機に打たれました。ビジュアル的にぬるいのが残念なところ。年配の方にも、洗練されたグラフィックを提供して良いのでは?送り手の手間がかかるところもポイントですね。忙しい現代人にはちょっとハードル高めですが、これは新しいと思いました。(坂東)
24班 『TAMAMORI』
- グローバルという発想はいいが、幼い。エコとか持ち出さずに、馬鹿っぽくやりきってほしかった。(大竹)
- もっとポップな仕上がりかとも思っていたのですが、思いのほかリアルでグロテスクでした。検証作業では、家族や友人からのストレートな意見を聞く事も大事ですよ。完成度があがると、益々グロテスク度がアップするという問題を、ユーモアで回避する方法はなかったのでしょうか?個人的にも、「変態な視点」は何かをクリエートする際のファクターでもあるとは思うのですが、さじ加減がポイントです。(坂東)
26班 『Laughramer』
- おやじ雑誌の『妄想写真館』を思い出した。ギフトとは離れる。(大竹)
- アイデアそのものはいいのですが、見せ方がうまくない。限られた時間の中で制作したのは理解できますが、サンプル画像がいかにも即席に見えて残念。一般の人を巻き込んで、もっとバリエーションがある展開があればかなり良くなると思います。手間をかけるとそれだけで説得力も増します。(坂東)
29班 『お! project』
- バリエーション豊富なのは、さすが。でも、小粒。冊子よくできている。(大竹)
- プロダクトの隙間に、このような「いたづら」を仕掛ける感覚は好きです。実際に企業にアプローチする方法等をマーケティング的に分析していましたが、もっとシンプルに、アイデアそのものが人の日常にどのように波及するかを見せてくれた方が、リアリティが増したように思います。ただ、ボリューム的にもアイデア的にも、バランスがとれていた事が評価ポイントです。(坂東)
31班 『天下』
- プラン通りにやりきったのがエライ! プレゼン楽しかった。ある材料を最大限に活用している。(大竹)
- ユーモア、ウィット、ペーソス、、、こんな言葉が思い浮かびます。ナレーションも秀逸。エンターテイメントになっていた所が大変良かった。しかし、、、プレゼンのためのプレゼンという罠にハマっているところも。プロダクトの抽象化がなかなか上手です。(包丁を納めるときに怪我しそうなのがちょっと心配ですが、、)(坂東)
04班 『ぎ封筒』
- 全部同じクラフト封筒が退屈で、しかも美しくない。楽しさも伝わってこない。(大竹)
- 仕上がりのステーショナリーが普通すぎ。もっと洗練されたステーショナリーを、図書館等でリサーチして勉強して下さい。アイデアは悪くないので、「HOW=どのように」表現するかが決定的に欠けていました。(坂東)
16班 『シナプス』
- いろいろ発想が刺激され広がる映像がすばらしかった。みんなでの協同作業が感じられたのも、とてもgood!(大竹)
- 非常に抽象的で、やや禁じ手なところもあるのですが引き込まれた映像です。具体的に伝える手法を選ばなかった事で、含みのある表現になりましたね。ただ、この方向でもっと洗練された強い表現の作品が出てきた際には、もっと強度が必要でしょう。今回の全体の傾向の中で、アニメーションが目立った点もプラス評価につながりました。心模様を静かに伝えるアプローチが素敵でしたよ。(坂東)
他の先生方のコメントは、もう少しお待ちください。
順次、ブログ上で発表します。
おたのしみに!